沖縄労基署 作業現場特定せず |
東京都や神奈川県などの建設現場で解体作業中にアスベスト(石綿)を浴びて中皮しゅになったとして、特例措置を活用して沖縄労働基準監督署に休業補償の労災を申請していた沖縄県北部の男性(当時75歳)の家族に25日、労災認定の通知があった。男性は労災認定を前にした今月7日に亡くなっている。
労災申請は通常、最終的に働いていた事業所の所在地の労基署が受け付けるが、石綿被害の場合は特例があり、建設現場を転々としたため現場特定が難しいケースでも地元の労基署に申請できる。男性は、この特例措置で昨年10月5日に沖縄労基署に申請。申請書は横浜西労基署に転送された。
男性は1955年から約30年間、首都圏で解体作業に従事。最終的には神奈川の事業所で働いていた。男性の家族は「生存中に認定が下りなかったのは残念だが、父のように出稼ぎに出てアスベスト被害に苦しむ多くの人たちの希望になれば」とコメントした。 |
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