被害者ら2500人 国会前でデモ |
「政府の石綿救済新法案では、アスベスト(石綿)被害者は十分な補償を受けられない」と中皮腫患者や遺族、支援者ら約2500人が30日、東京・永田町の国会周辺をデモ行進した。患者らは、被害者を含めた「石綿対策委員会(仮称)」を内閣府に設置することなどを盛り込んだ「継続的な石綿対策の推進を求める請願」を衆参両院に提出した。
デモ行進は石綿犠牲者の遺影を先頭に行進。「すべての被害者に労災並みの補償を」と新法案にない内容を求めた。また、「ノンアスベスト社会実現」を求めて約176万人分集めた両院議長あての署名の大半を渡した。
デモの前には、日比谷公会堂で集会を開き、「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」世話人で中皮腫患者の中村実寛さん(57)=大阪府摂津市=は「国は石綿の問題を認識していた」と行政の不作為を訴えた。 |
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