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建設現場で石綿(アスベスト)を吸い、石綿肺になったのは元請けの大手ゼネコンが安全配慮義務を怠ったのが原因として、大阪市淀川区新高5、無職、森本秀邦さん(68)が、鹿島(東京都港区)と竹中工務店(大阪市中央区)に慰謝料など計3300万円の支払いを求める訴えを1日、大阪地裁に起こした。石綿肺は肺の組織が硬くなり、呼吸困難などを引き起こす石綿関連病。
森本さんは主に孫請け企業の労働者として働き、ゼネコン2社と直接の雇用関係はなかったが、「元請けの社員が現場で指示しており、実質的な使用者は両者だった」として提訴に踏み切った。原告弁護団は「同種訴訟でゼネコン相手の提訴は初めて。同じ立場で苦しむ人が声を上げるきっかけになれば」と話している。 |
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