北九州で13日まで |
新日本製鉄は10日、北九州市戸畑区のプラント・環境事業部の実験施設で非飛散性アスベスト(石綿)廃棄物を無害化処理する実証実験を始めたと発表した。シャフト炉式ガス化溶融炉という同社のごみ処理プラントを使い高温で溶融して無害化する。実験は13日まで続け、周辺環境も含めアスベスト除去の効果を測定する。
実証実験は一般廃棄物と廃自動車のシュレッダーダスト(ASR)に分け、それぞれに非飛散性アスベストを混ぜて実験する。アスベスト含有量は1%から2.1%。コークスを添加することによってセ氏1500度以上の高温で溶融し、スラグとガスに分解する。
アスベストの繊維はスラグになった段階で丸みを帯びた形状に変わり無害化されるという。ガスは燃焼させてエネルギーとして回収するが、その後HEPAフィルターという微生物を除去できるフィルターを通し繊維を極限まで除去する。
非飛散性アスベストは配管の接合部に使うパッキンやスレート材のほか家電製品にも一部含まれているケースがあり、今後処理量が増えると見込まれている。環境省はアスベストを無害化処理できる事業者の認定制度を設ける予定。 |
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